協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2013年10月01日LKM博士
私を救った納豆とオレンジジュース(前半)

先週、喉の激しい炎症と発熱で病院に行き、会社も休みました。
社会人になって16年、初めての病欠です。

地域の良い病院すら知りません。
とりあえず近い所を選んで行きました。

病気の時ってお医者さんが、凄い人に見えるんですね~。この人が私を助けてくれる!
普段の研究業をしている際は、申し訳ないですがお医者さんの出すデータは少々疑いの目で見ている私なのに。

早く辛さから解放されたい一念で、お医者さんの言うことを信じ、指示に従い、薬も処方してもらうのです。

処方された薬は以下の4つ
1. 喉の炎症を抑える薬、いわゆる抗炎症薬
2. 熱を下げる解熱剤
3. 感染症が疑われるので抗生物質
4. 上記薬が胃にダメージを与えるので、それから守る胃薬

水曜日の朝、昼、晩と食後に1日3回飲みました。
喉が痛くて食事が辛いのですが、薬を飲むために頑張りました。

木曜日も3回のみ合計6回飲みましたが、全く効果がありません。
少なくとも喉は激痛です。
熱は39℃台まで上がって来ました。

喉が痛過ぎて15分間すら寝られないので、精神的にも参っていました。
ふと、
「早く、薬が効けばいいな」から「これ、効いてないのと違うか?」
という心境の変化が意識の遠くの方で起こったのを覚えています。

この「疑う気持ち」がきっかけで、なんとなく病人の脳ミソから研究者の脳ミソにスイッチが変わりました。
「俺の体中のマクロファージ(※)の殆どが喉に集まってるんと違うかな~」
なんて考え始めたのです。
(※マクロファージ:白血球の一種の食細胞で、体内に侵入あるいは体内で発生したあらゆる異物等を取り込み消化する。外傷や炎症部位では活発に活動し、炎症誘発する物質を放出する。この話では悪玉因子のように感じる読者もいるであろうが、もちろん、マクロファージ自体は生体を守るために徹底的に戦っているのであり、悪気はなく自分の使命を果たしているだけのことである。マクロファージがきっちり仕事しない方が大問題である。)

ただ、漠然と考え、夢を見たのでしょうか?
突然、「マクロファージ系の炎症ってポリアミンで抑えられる」と脳裏に浮かびました。
私の本業の一つです。

人為的に炎症を起こした状態の組織や細胞に、
ポリアミン(スペルミン)を少々添加すると、
僅か1時間足らずで、炎症反応(遺伝子の発現)がピタッと止まるのです。
何度も、何度も、実験して確認したことです。

ポリアミンを思い出した私のとった行動は・・・
(つづく)

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