協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2020年12月28日LKM博士
タンブラーを試す

島津製作所さんに記念タンブラーを頂きました!

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質量分析計(MS: Mass Spectrometer) 50周年だそうです。
すごい!

質量分析計とは名前の通り、物質の質量を測定する装置です。
試料中の分子をイオン化して質量を測定するのですが、とても頭が良い方が開発された分析機器ですから、簡単には原理を説明できません。私はこの質量分析計を使ってウンコ等を詳細に分析しているユーザーという立場にすぎません。

タンブラーを頂いたものの、そもそも私は、アルコールが入っていない飲み物にはあまりこだわりが無く、喉が渇いた時に身体が求める量の水やお茶を水分として摂取するだけです。
当然、コーヒーや紅茶を楽しむ習慣はなく、また、体が欲することもほとんどなく、タンブラーに温かい飲み物を入れて飲むという行為自体をやったことがありません。
また、水やお茶も水分として摂取するだけですから、温度帯は気にしておりません。
一方で、アルコールが入った飲み物は、温度帯は極めて重要と思っておりますが...。

こんな私ですが、折角タンブラーを頂いたので紅茶やコーヒーを入れて飲み始めました!
長時間、飲み物が温かいのは想定以上に良いですね!
コーヒーを飲むと、気分転換になり、本当に眠くならない!
デスクで万が一コップが倒れても、蓋があるので被害が最小限に抑えられそうです。

唯一の問題点は、使い慣れていないので、蓋側にある小さな飲み口から熱い飲み物を飲むたびに勢いよく流れ込み、口腔内の上側の上前歯の少し奥側(英語のLの発音をする時に舌先があたるエリア:歯科用語では「硬口蓋」という場所)を火傷しまくることです。
最近は無理をせず、蓋を外して飲んでおります。

2020年10月14日野菜作り
2020年度野菜作ってます4

夏の思い出をもう一つ紹介する。

長梅雨のち酷暑と、メインの夏野菜たちが絶不調の中、私の畑で最も元気だったのは、なんとコンパニオンプランツとして植えていたマリーゴールドであった。

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コンパニオンプランツとは、一緒に植えるとメインの野菜が元気に育つ植物のこと。
マリーゴールドの場合は、土壌中で悪さをするセンチュウ退治(地中にセンチュウが苦手な物質を放出する)と受粉に必要な昆虫を呼び寄せる効果が一般的に知られている。
相性が良いといわれているナス、ピーマン、シシトウの周囲に植えていたのだが、それらを凌駕し、まるで主役の座を奪ったかのような勢いであった。

風通しや日光の確保のために何度も切ったが、それにも負けず新しい茎を伸ばし花を咲かせるパワーは、おそらく地中では、本来シシトウやナスに与えた栄養分も吸収してしまっていたのであろう。
シシトウは、良い実が全く採れなかった...。

こんな年もあるやろ。仕方ないという心境である。

とはいえ、間違いなくセンチュウは激減しており、間もなく土にすき込み緑肥にもなるので、土壌改良は完璧である!
10月終わりから、この場所はニンニクあるいはタマネギエリアになる予定。

2020年10月13日野菜作り
2020年度野菜作ってます3

10月となり、夏野菜から秋冬野菜への入れ替えも大体終わった。
今日は、少し夏畑の思い出を紹介しようと思う。

今年は大玉に比べて安定的且つ多量に収穫できる中玉トマトに力を注いだ。

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少し奮発して、とはいえ苗が100円位高いだけだが、糖度が高いと書かれていた中玉トマトにも挑戦した。
ほんのり甘みがある位だろうと期待していなかったが、畑で完熟させて(真っ赤になるまで収穫を待って)食べると甘くて驚いた!
一昔前の果物級である(個人的に、今の果物は甘さが強くなり過ぎていると思っている)。
暑い畑での作業中に食べると生き返るレベルである。

ただ、それを写真や文章で伝えるのは極めて困難である。
そう思っていたら、それが伝わるシーンに出会った。

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なんと、落下したトマトにアリが集っているではないか!
糖度がお菓子級である証拠だ。

2020年10月08日LKM博士
書籍が出ました(ヒトマイクロバイオーム Vol. 2)

ヒトマイクロバイオーム Vol. 2
~解析技術の進展とデータ駆動型・ターゲット機能型研究最前線~
が㈱エヌ・ティー・エスから出版されました。

服部正平先生の監修で、国内の腸内細菌の研究をリードされている先生方が執筆され、624ページにもおよぶ一冊になっています。
腸内細菌について、基礎から応用まで、幅広く日本語で網羅的に勉強されたい方は、これがベストな書籍と思われます。

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4年前に発刊された『ヒトマイクロバイオーム研究最前線』から大幅にアップデートされております。

私も
第6編 応用研究:食品とマイクロバイオームの第3章「健康寿命延伸を目指した腸内マイクロバイオームの代謝制御によるポリアミン産生食品の開発」
を執筆させてもらいました。

価格が49,000円(税抜)とやたらと高いのですが、研究室に一冊置いておくには丁度と思われます。

私は付箋を挟みながらじっくり読むために個人所有したかったので、執筆料と相殺で購入したいと伝えたら、執筆料では全然足りず、数万円の追加請求がありました(苦笑)
誰にも貸したらへんで~

2020年08月31日LKM博士
新規プロジェクトに参画します!

面白いお話を頂きまして、当社も参画することになりました。

『高齢者の健康づくり等をテーマにした地域コホート研究』
山口県、山口市、山口大学、㈱島津製作所、花王㈱との6者連携で行います。

詳細はココ→https://www.meito.co.jp/news/20200819.html

今は、あらゆる場面で「健康寿命の延伸/伸長」という言葉が使われますが、私が健康寿命をターゲットに研究をやり出した時(2008年-2009年)は、「なにそれ? 漠然とし過ぎている。何がしたいかわからないし、うまくいくわけがない」とバカにされたものです。
確かに、研究としては、何を調べたらよいのかすらわからず、手探りの環境でした。
本気で寿命を伸ばそうと大量にマウスを飼育し始めた時は、周囲は「こいつ、頭がいかれている」と思ったことでしょう。

それでも、細胞を元気にする物質としてポリアミンに賭けて、
「腸内細菌にポリアミンを作らせる!」
「マウスの寿命を伸ばしてやろう! 記憶力を良くしてやろう!」
と実験を繰り返し、論文を積み重ねていけば、こういう企業間の壁を越えた、産官学の大きなプロジェクトに声を掛けてもらえるようになるのですね~

一連の研究で開発したヨーグルトも使ってデータ取りを行います。

将来、面白い報告ができるよう、そして山口県の皆様の健康寿命延伸に少しでも貢献でき、声を掛けて下さった方に恩返しできるよう、全力で協力するつもりです。

2020年08月28日LKM博士
7週間ぶりです

1ヶ月以上、なんと7週間、本ブログの更新をさぼってやりました。
史上初ですね。

更新が途絶え、重病説、会社辞めた説でも起これば面白いと思っていましたが、
そんな話をすると、
「時々Twitterで呟いているので、心配してくれるようなレベルのファンが仮にいたとしても、そんなこと思わないでしょう」
といわれました。

たしかに・・・

2020年07月10日野菜作り
2020年度野菜作ってます2

今日は梅雨前に収穫したものを紹介します。

さて、この野菜は何でしょう? 5月前半の写真です。
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ニンニクです。
ニンニクは秋から栽培して、収穫は5月末頃という最も時間を要する野菜の一つです。
その間、土壌中の成分をじっくり吸収・蓄積します。
ですから、安全な土壌で育った国産品を食べたいわけですが、国産品は高いです。
スーパーでは、国産1房が中国産3房の数倍の価格で販売されております。
単位量当たりの価格は、おおよそ10倍程度になっていることが多いです。
それなら自分で作ってしまおうと栽培してみました。

挑戦した結果です。採れ過ぎです(苦笑)。
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【注意】もちろん、下側は玉ねぎで同日に収穫したものです。

途中で、ニンニクの芽も採れました!
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厳密には、芽ではなくニンニクの花茎です。
指で触っている部分がつぼみ、その根元側が「ニンニクの芽」として食べる茎の部位になります。
もちろん、美味なわけですが、ニンニクの芽に拘っていると(伸びるのを待っていると)、収穫できるニンニクが小さくなります。栄養が花茎側に奪われるからです。
2枚目の写真でサイズが小さいニンニクは、花茎を伸ばし過ぎたものです。

ご覧の通り大量収穫につき、丸ごと国産ニンニクのホイル焼きのようなリッチな食べ方を楽しんでいます!
職場で臭かったらすんません。
ウンコ扱っている部署やから、あまり気にする必要もないでしょうが。

2020年07月09日LKM博士
想定外のコロナ禍の影響

7月6日月曜日 午前8時半頃、なんと5ヶ月と11日ぶりに電車に乗った。

コロナ禍で全てのシンポジウムや学会が中止になり、
打合わせはWeb会議で行われるようになり、
飲み会もなくなり、
私は、1月26日の春日野部屋の千秋楽祝賀会以来、2月、3月、4月、5月、6月と、丸5ヶ月と11日、公共交通機関を仕事でもプライベートでも全く使用していなかった。

久しぶりに電車に乗っての仕事であった。
ニュース等で聞いてはいたが、電車内の人の多さには驚かされた。
現在の日本では、経済活動と感染予防の両立は不可能であることを痛感した。
それに、この状況で感染拡大しないわけがないとも・・・。

しかし、それ以上に驚いたのは、私の踵の衰えである。
正確には、踵の最後尾、足底から3cm程上部の骨が少し出っ張った部位の皮の軟弱化である。
久しぶりに履いた革靴での徒歩、僅か数分間で靴擦れになってしもうたわけである。

私の踵は少々特殊で、後方への出っ張りが大きい。
入社して数年間は、たまの外出で革靴を履く度に靴擦れに陥った。
しかし、革靴を履く頻度が徐々に増え、それを繰り返すことで皮は硬く厚く強靭に変化していった。
その強靭さは驚くべきレベルで、全ての靴下は爪先ではなくピンポイントでこの部位から穴が開き、普段履くカジュアルな靴、運動用シューズ、そして畑用の分厚い長靴までもが、この部位と擦れる箇所から繊維が崩壊しダメになる。
その強靭だった部位が、徒歩僅か3分で痛みを感じ、徒歩10分で激痛に、目的地に着いた時には水ぶくれができていた。

ショックである。
そして、次に革靴を履く時はどうすべきか悩んでいる。

2020年06月10日LKM博士
ポリアミンヨーグルトの配給!

研究所・技術開発グループの冷蔵庫の中はこんな状態である!

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ポリアミン、ポリアミン、ポリアミン・・・
なかなか壮観な眺めである。

従業員の健康維持のため、会社から全従業員に1日1個のヨーグルトが提供されている。
約1週間分がまとめて配布されるので、冷蔵庫はこんな状態になる。
ちなみに上段に僅かに残っているのは、かぼちゃプリンの試作品である。

もし新型コロナウィルスに感染した場合、免疫力を維持して戦える身体を作っておこうという狙いで提供されている。


コロナ禍の外出自粛による運動不足で太ってしまった方は多数いると思うが、
肥満化は動脈硬化症リスクを確実に上昇させている。
予防のためには、動脈硬化症の第一ステップである血管内皮機能の低下(血管のしなやかさの低下)を抑える、あるいは回復させることが重要だが、
腸内で産生されるポリアミンには血管内皮機能を上昇させる(血管のしなやかさを回復させる)効果がある。
つまり、外出自粛の運動不足による健康悪化の予防にも有用なのである。

ヒト試験の解説⇒ https://www.lkm512.com/contents/20190612.pdf
この研究論文⇒ https://www.mdpi.com/2072-6643/11/5/1188

ちなみに、5月中旬には、休日などプライベート活動時に装着するマスクも50枚ずつ全従業員に対して配布された。

ありがたいことである。

2020年05月29日LKM博士
書籍が発刊されました(医薬品開発におけるオミクス解析技術)

分担執筆した書籍が発行されました。
コロナ禍で混乱していた3月最終週の発刊でしたが忘れていました。

書籍名:医薬品開発におけるオミクス解析技術 ~ゲノム・トランスクリプトーム・プロテオーム・メタボローム~ 
出版:情報機構
価格:45,000円+税 

驚異的な値段・・・ 
とはいえ、出版社は、この価格でも購入する限られた専門家、大学や企業の研究機関のみをターゲットにしており、ビジネスとして成り立つのでしょう。

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メタボローム解析の章の「腸内環境研究へのメタボロミクスの応用」の箇所を担当しました。
何度か説明しておりますが、メタボロームとは「代謝産物の集合体;全代謝物」という意味です
実験手法テキストのような本を作るので、私のウンコ中の代謝産物のメタボローム解析を中心に紹介して欲しい、と頼まれて執筆したものです。
ここに紹介した、考え抜いて構築したウンコ解析法は、「正しいとわかっていても真似できない」と言われることが多いですが、できる・できないは、ウンコデータに賭ける執念の違いだけだと思います。

もちろん、メイトーの機能性ヨーグルトは、このこだわりのウンコ解析データを最大限利用して研究開発したものです。

他の先生方が担当された内容も含む本書籍パンフレットはこれです。
https://www.johokiko.co.jp/publishing/BA200301.pdf

医薬品分野というタイトルですが、食品関係の研究者の方も、実際に糞便メタボローム解析を検討中の方、やってみたがまともなデータが得られなかったという方に参考にしてもらえれば嬉しいです。

2020年05月22日野菜作り
2020年度野菜作ってます1

畑作業は、なかなかのソーシャル・ディスタンスが確保できます。
私が行く仕事前の時間帯は、70~80m四方にほぼたった一人です。
コロナ禍の中でも、何も変わらず続けられる趣味でよかったです。

毎年、最初に収穫できるレタスは今年も豊作です。
色々な種類を楽しんでおります。
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葉物野菜もいつも通り、小松菜、ミズナを中心に、ルッコラ、ラディッシュ、ホウレン草などが食べ盛りです。
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下の写真は今年初めて本格的に植えた野菜です。
何かわかりますか?
手前に引っこ抜いたものを置いて撮影しております。
ラッキョウです。
まだ若いので、一般的にはエシャロットって呼ばれるものです。
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昨年一株植えて、それが増えたものを株分けして10株程栽培しているのですが、なかなかの出来栄えです。
1株から5-6本できるので、エシャロット50-60本になります。

新鮮なエシャロットはスーパーものより少々強力な気がします。
私は大好きなので、味噌とマヨネーズで、生のまま10本程を一気に食べてしまうのですが、
翌朝、自身がエシャロット臭くて目覚めることもある、今日この頃です。

2020年05月14日LKM博士
移り行く季節

先日、総務・人事部に会社案内パンフレットの研究所部門の箇所の添削を頼まれた時に、
私は文章とは別に、使用予定の写真にクレームを付けた。
研究所の外観写真であるが、どんよりと曇った空模様に加え建物周囲の樹木(おそらく欅の巨木)は全て葉を落とした暗く寂しい写真であった。
映画のオープニングなら、これから不吉な出来事が起こることを視聴者に予感させるだけの効果を十分に保持している代物であった。

おそらく同意してもらったのであろう。
しかし、私が納得するものを提出して欲しいと頼まれる羽目になった。
心の叫び「余計なことを言わんかったらよかった。なんで俺が・・・忙しいやけど」

頼まれたのは4月中盤、私の畑では菜の花が満開になっていたことから、現行品よりマシな写真は撮れるだろうとデジカメ片手に撮影に出たが、春の訪れを象徴するチューリップすら虚しく感じる景観であった。

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4月20日 

その10日後、ゲラ刷り修正〆切が間近で、待ちに待った快晴だったこともあり、再び撮影を試みた。
ようやく、写真でも欅の大木の芽吹きを捉えられる景観となった。

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4月30日 この日に撮った写真の1枚がパンフレットに使われることとなった。

その11日後、必要ではなかったが、季節の移り行く様を感じたので記録の意味で撮影した。
前回から僅か10日余りであるが、葉は色濃い緑となり茂った状態になっていた。
悠然と変化する樹木の姿は、私に混乱の中で物事を進めていくための本質を思い出させてくれた。

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5月11日 

ここでブログを終えるつもりであったが、ふと、4月21日と5月11日に同じ車が停まっていることに気が付いた。
ここはお客様の駐車場スペースなので、同じお客様がたまたま来社されていたことになる。
私の撮影時間は僅か2分間程度。なかなかの偶然である。

2020年04月15日LKM博士
テレワークの意味

只今テレワークが推進され、実施されている方も多いでしょう。
私は10年程前から導入しており、書き物や思考活動に集中するには最適であることを実証済みです。

現状、一般的にはテレワーク=在宅勤務という使われ方をしているわけですが、私自身、テレワークという単語には馴染みがなく、念のため意味・語源を確認してみました。

リーダース英和辞典では、
Telework
動詞:遠距離通信を利用して自宅などで仕事をする
名詞:遠距離通信を利用した在宅勤務
となっております。
つまり、厳密には在宅勤務というより、家以外からでも遠距離通信を用いて実施する仕事を意味するようです。
反対に、私が全ての通信を遮断して原稿を書いているような行為は(時々メールチェックするのみ)、厳密にはテレワークではないということもわかりました。

さらに詳細に意味を分解すると、このテレ(Tele)には「遠距離の」という意味があります。
Tele:遠距離の;Work:仕事 まさに上述の意味になります。
単語というのは適切な意味がつけられていることに改めて気付きます。
ということで、テレワークの仲間を分解してみました。

Television(テレビ):Tel(遠隔の);vision(視覚、見ること)
Telephone(電話):Tel(遠隔の);phone(音)
Telepathy(テレパシー):Tel(遠隔の);pathy(感情、感応)
Telescope(望遠鏡):Tel(遠隔の);scope(観測器械)
なるほど。
遠隔操作はテレオペレーションかなと調べたら辞書にありました!
Teleoperation:(機械の)遠隔操作

ムムム・・・、ふと研究所の分析機器をテレオペレーションできるようにしてやろうかと考え始めた私であります。

2020年03月17日大相撲関連
講演中に相撲脳になってしまった私

無観客で実施されている大相撲三月場所の初日のテレビ中継を見た時は、
大相撲中継と捉えるのが難しい位に、「とてもシュールな映像」を見ているような感覚に陥った。
とはいえ、中日にもなると順応性の高い私はもう慣れて、普段はかき消される力士の息遣い、行司や呼び出しの声に聞き耳を立てている。
そのような中、私の過去の失敗が大相撲由来であることを確信した。

昨年の夏、ある企業に依頼され社内セミナーとして1時間弱の講演を行った。
社長様はじめ経営陣の方々も多数来場され、張り切って講演した。
共同研究をしている間柄のため、未発表の共同研究内容にも触れつつ、また主催者からもジョークを入れて欲しいとの要望もあったため、知る人ぞ知る独自の「ウンコな話」も多めに盛り込んだ。
聴講されている皆様の反応もよかったので、後半に大相撲関連の話も少し加えた。
研究成果の商品化に関する話において、春日野部屋さんとの色々なエピソードは多くの方が関心を持たれるので組み込むことが多い(ご存知ない方は本ブログの大相撲関連カテゴリーの記事を参照して頂きたい)。
最後は「今後の展望」と「謝辞」で締め、自己採点では85点位でやり切った感はあった。

ところがである。
その数ヶ月後の研究打合せの際、謝辞の名前が間違っていたとの指摘を受けた。
失礼な事をしたと反省し、今後のためにスライドを修正しておこうと見直した。
しかし、間違っていない。
改めて確認すると、スライド表示の氏名は正しかったが、名前を読む時に間違っていたようである。
「たけもり」さんを「しきもり」さんと連呼したようである。

なぜこのような間違いが生じたか、大相撲中継を見ながら確信した。
漢字で書くと「武守」と「式守」
非常に似ている・・・
式守といえば、式守伊之助、式守勘太夫、式守錦太夫・・・ 大相撲の行司の主要な姓である(もう一つは「木村」姓)。
自信満々で書くことではないが、原因はこれに間違いない!
原稿なしでスライドを見ながら話す私は、直前の大相撲ネタで脳が大相撲バージョンに切り替わり、「武守」さんを行司の「式守」姓と誤って解釈し、「しきもり」さんと発言してしまったのである。

すいません、武守さん m(x_x)m

2020年03月13日野菜作り
嫌々花を食す季節です

昨日紹介した菜の花と異なり、望まない花も咲く季節である。
何の花でしょう?

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花の下方を見ればお馴染み野菜であることがわかるであろう。
白菜である。
暖かくなると、花を咲かせるスイッチが入り、こんなことになる。

発見すると、
「あちゃー」
って思わず声が出る。

こういう状態になっても一応食べられる。
蕾や花茎に特に癖がないので味噌汁等には使える。
しかし、本来白菜として食す内部の葉の層が、花形成仕様に変化(中心部に太い茎が出現し枝分かれし、先には蕾が形成される)してしまっており、真冬の白菜とは違う植物体になっており、とにかく残念である。
自分で育てたが故に食す努力はするものの、味噌汁が精一杯といったところであろう。

いわゆる「薹が立つ」とはこの状態である。
盛りが過ぎる、年頃が過ぎるという意味で使われることもあるが、その語源として適正であると痛感させられる。

2020年03月12日野菜作り
花を食す季節です

ご存知の通り、菜の花(アブラナ)はまさに今、3月上旬が食べ頃である。
沢山アブラナ科の野菜は存在するが、ネーミング的には菜の花がこの科の主である。

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独特の苦みが、健康に導いてくれる気がする。
ビタミンCやミネラルが豊富らしい。
採っても採っても花茎と蕾が伸びて来る生長力から推測するに、ポリアミン濃度は相当高い野菜と推測される。
ウンコ中のポリアミン測定で精一杯なので測定しないが、その親戚であるブロッコリーはポリアミンが多い食品の一つとして知られているので、そういうことにしておく。

今年初めて挑戦したが、昨年晩秋に種を撒いて時々間引きするだけで放置しておいたら、2月末から凄いペースで花茎と蕾(食す部位)が生えている。
間引き菜も冬場に味噌汁等に有効に使えた。
ゆで時間も極めて短くてよい。

お得な野菜の一つに認定。
そして、私の年間栽培スケジュールのレギュラー入り決定!

2020年02月27日LKM博士
総説が掲載されました(Biological and Pharmaceutical Bulletin)

日本薬学会の学術誌『Biological and Pharmaceutical Bulletin』のCurrent Topicsに私の研究を紹介する機会を頂きましたので、執筆致しました。

今回のトピックスは、Challenges in the Control of Environmental Pathogenic Microbesということでした。
直訳すると「環境病原性微生物制御への挑戦」でしょうか(?)
若干私の研究と異なりますが、環境微生物を制御する挑戦であることは合致し、薬学分野でも興味深い研究なのでということで依頼を受けました。

タイトルはこれです。
Prevention of atherosclerosis by the induction of microbial polyamine production in the intestinal lumen
(日本語訳:腸管内での細菌由来ポリアミン産生誘導による動脈硬化予防)

序盤に、ポリアミンの機能を概説し、その後は私が腸内細菌を利用してポリアミンをたくさん生成させて生体に供給する技術創出についてと、その技術を用いて実施した動物実験および臨床試験の結果をまとめました。

かなり真剣に書きましたので、私がやって来たことをほぼ完全網羅している内容になります。 現時点ではベスト版!

どなたでもPDFで読めますので、興味ある方はご一読願います。英語やけど・・・
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bpb/43/2/43_b19-00855/_article/

このCurrent Topicsのオーガナイザーは明治薬科大学の杉田隆教授です。
実は、杉田さん(敢えてさん付けで書かせて頂きます)は、私が20年位前に私が理化学研究所JCMでウンコ実験を習っていた時、居室で背中合わせに座っていたのですね~。
勢いよく立ち上がると、ガチンと椅子の背中が当たる位置関係。
杉田さんの猛烈なスピードでキーボードを叩く音と、それに合わせてモニター上に現れる英語文章(当時の私にとってはアルファベットの羅列だった)は、論文投稿をしたことが無かった私には衝撃的で、異次元の世界に感じられ、強烈に記憶に残っています。
先生は真菌を専門に研究されており研究で絡むことはなかったですし、今でもほぼありませんが、現在私が進めている研究を評価して頂いているようで、嬉しい限りです。

2020年02月19日LKM博士
クレームが来ました(笑)

先日、本ブログで紹介した私の取材記事が掲載された件で、
同じ指摘内容のクレームが複数来ました。
雑誌「東京人」に載った件です。

クレームはいたってシンプル
「いくらなんでも、東京人っておかしくないかいっ!」
っという指摘です。
要するに、私を知っている人達は、私のキャラクターからは東京の「と」すら連想できないのに、どういうことなのだとのクレームです。

はい、その通りでございます。
私は、東京のことを毛嫌いしている奈良人でございます。
普段から東京人には「最初に都があったのは奈良や」と威張っている奈良人でございます。
「人より鹿の数の方が多いの?」というセンスのない質問には、「そらそうや」と即答し、相手を黙らせる奈良人でございます。
「一番有名な奈良の人は誰?」と聞かれ「たぶん聖徳太子」って答える奈良人でございます。
最近では、徳勝龍の優勝をビックリしながら喜んでいる奈良人でございます。

私自身も取材の話があった時、「なんでやねん。俺は奈良人やぞ」と抵抗はしました。
それでも研究所は東京にあるということで、本社から頼まれしぶしぶ受けました。

起こるべくして起きたクレームです。

2020年02月17日LKM博士
解説記事が掲載されました (New Food Industry)

New Food Industry 1月号に依頼された解説記事が載っておりました!
デスクに埋もれており、先日、気が付きました。

昨年、眼科専門の国際ジャーナルThe Ocular Surfaceに掲載された論文を日本語で解説して欲しいとの依頼を受けて書いたものです。

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腸内細菌の水素ガス産生を促す乳飲料が、
パソコンやスマートフォンの画面を長時間見る人の涙の安定性を向上させることで、
ドライアイ予防に有効であるという内容です。

涙の安定性が向上するというのは、眼球の表面を涙の膜で覆っていられる時間が長くなるということです。
ドライアイの患者さんは5秒以内に涙の膜の一部が乾き始めるのですが、
そうなるまでの時間が長くなるのです。
目薬の対症療法とは違い、涙の質が変わるわけですから、水素ガスが眼の細胞に作用して効果を発揮していると推測されます。
詳細なメカニズムはもっと研究が必要です。

重要ポイントのみに絞って解説しましたので原著論文よりわかり易いと思います。

ドライアイはうつ病や睡眠障害にも繋がることが知られており、軽視するのは禁物です。
興味がある方は、一読下さい。

2020年02月14日LKM博士
知り合いが送ってきた写真

「我が家にも、ようやくやって来ました!」
と、ポリアミン学会で仲良くして頂いている方から写真が送られてきました。

近所のスーパーにあったようです。

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後ろに立っているキャラクターが何者なのかは私にはわかりませんが、
(なんとなく悪者のような気もしますが)
おそらく、特別なヨーグルトを守る任務に就いていると推測されます。

2020年01月27日LKM博士
取材記事が載っています(東京人)

昨年11月に取材を受けた内容が記事となって今月発売の雑誌に掲載されていました。

雑誌は、「東京人」2020年2月号(都市出版)

「醗酵万歳!」という特集で、取材されました。
腸内細菌にポリアミンを作らせるという新規技術も、広義の発酵であるということでの取材でした。

インタビュアーさんが色々と聞き上手で、普段は喋らない昔の苦労話も載っています。
興味がある方は一読下さい。

かなりマニアックな雑誌です。
通勤路にある本屋では取り扱っていませんでしたが、
興味がある方は通販で購入できそうです。

最後にひとこと
長いインタビューに対応し、撮影まで許可したんだから、一冊位、私宛に掲載号を送って来てくれてもええんちゃう(・ε・)

2020年01月23日LKM博士
発表! 2019年 年間排便回数

Excelに記録しているウンコ(排便)回数の2019年分を発表する。

474回
1.299回/日

まぁ、こんなものであろう。
月毎の回数をグラフに示す(図1)。

20200123-1.jpg

1月、5月、8月のウンコ回数が少々多い。
おそらく、長期休暇で実家に3-5日程帰った時に食べ過ぎたためであろう。
データは嘘つかない。
このブログを見たら、おかんはメールして来ることであろう。

年間ウンコ回数を11年間分比較した(図2)

20200123-2.jpg

昨年、5年連続でウンコ回数が減っていることを報告したが
昨年回数より22回増加し、2017年レベルまで回復した。
実験的に、帰宅後に少しだけ食べるようにしたのが要因であろう。
それまでの数年間は、夜はヨーグルト程度しか食べていなかった。

「ウンコ量は食べた量に比例する!」

2019年の月単位データ、年単位データは、この仮説の正しさを示唆している。

しかし これを書きながら、完璧に証明するためには、日単位のデータも必要であると気付いた。
沢山食べた日と、そうでない普通の日の比較を後日やってみようと思う。
通常の日の少なくとも5倍は食べる飲み会の次の日のデータを対象に比較は可能であろう。

2020年01月09日LKM博士
バズる?

本年もよろしくお願い致します。

早速ですが、先日、私の研究対象の一つのポリアミンについて取材を受けた内容が、
DIME 新春合併号(2・3月号)に掲載されました。

DIMEは、主にビジネスマンを対象に最新トレンドを紹介する雑誌です。
その中の
BuzzWord(バズワード)キーワードで読み解く社会学
の中で、ポリアミンが紹介されました。
半ページの記事ですが、アンチエイジング物質としてのポリアミンの機能がコンパクトにまとめられています。

読んでいると、ふと「バズワードって何やねん?」と思いまして、
(取材中に説明を受けたのですが、ポリアミンの説明に集中して覚えていない)、
調べてみました。

「バズるワード」を略したものと推測されます。
「バズる」は英語の「Buzz」から来た言葉で、Buzzはハチがブンブンと飛び回る、ガヤガヤ噂話をする、という意味があります。
そこから、ブンブンとうるさいほどに耳にする、人がうわさ話をするほど話題になっていることを「バズる」というようです。
つまり、Buzzwordは「話題になる言葉」という解釈になると思われます。

これは造語だろうと思いつつ、念のためBuzzwordを英和辞典で調べてみました。
すると、単語が存在していました。
意味は、(素人を感心させるような)専門用語、商売上の(仲間うちの)通用語、などと記されています。
少し上記の解釈とはニュアンスが違うような・・・。

よくわからなくなりましたが、
ポリアミンがバスワードらしくバズってくれることに期待!