2012年08月03日LKM博士
知床半島ヒグマ編
釧路満喫の後は、家族もよんで知床に行きました。
テーマは道東の大自然を肌で感じることですから、
世界自然遺産の知床半島は外せません。
事前に調べたら、この季節、沿岸にはマッコウクジラやシャチがいて、
半島内には普通にヒグマがいるらしい。
これまた、文字としては理解できるのですが、
NHK「ダーウィンが来た」の世界の話で、実感し難いことです。
先ずは知床半島の北側のウトロ町側から地上の自然を味わうことにしました。
とはいえ、ヒグマの活動期。
ヒグマ対処法を特別に身につけ、認定されたガイドさんと一緒でなければ山に入れません。
また、事前にヒグマ対処法の講義を受けねばなりません。
ヒグマ対策講義で学んだこと(抜粋)
1. 最も大事なことは「出会わないように最善を尽くす」こと。ヒグマはヒトに会いたくない。最悪なのはお互い不意打ちで出会うこと。だから常に音を出す等して我々の存在を知らせることが大事。
2. 「ヒグマの家にお邪魔するという謙虚な気持ちで」という言葉が繰り返されました。その通りです。
3. 出会った場合の安全な逃げ方。大木の後ろ側に隠れて、頭だけソーッと出して様子を見ながら、少しずつ下がって離れる。
ヒグマ自体が、この状態で鹿などを待ち伏せしハンティングするらしく、このポーズに驚異を感じるらしい。
4. 「しかし、万が一、飛びかかられるような状況に追い詰められたら、悔いが無いよう、自身の判断で自由に逃げろ。たぶん死ぬけど...」
と、ジョークか本気か区別できないコメントもありました。
少し恐怖を感じましたが、「昨日はすぐそこにヒグマが出てツアーが中止になった」と言われても、近くにヒグマがいるという実感はまだなかったです。
しかし、山に入ると10分位で足跡発見。
新鮮足跡ということ。
素人が見ても歩いた直後ってわかる位、生々しい足跡です。
爪の後の深さなどから、体重200 ~250 kg位、我々が歩いてきた方向、つまり進行方向と逆側の後ろ側にゆっくり歩いて行ったとの解説。
(心の中で「臥牙丸よりでかい!」)
その直後、このツアー参加者10数名の最後尾をダラダラと歩いていた我が娘が、
突如他の人を押しのけてガイドさんの真後ろ、つまり先頭を陣取りました。
後ろからヒグマが現れるのが怖かったらしい。
「なんちゅう露骨な行動」
これはヒグマの爪痕。
実は木登りが得意らしく、降りる際に爪痕が残ることが多いそうです。
ひとり、『キン肉マン』に登場するウォーズマンのベアークローを思い出していました。
以上、ヒグマ中心に書きましたが、実際はヒグマを避けて、
半年間極寒の雪に埋もれる知床特有の植生を満喫できたのでした。