協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2013年06月03日LKM博士
このままじゃまずいなー 気持ちを盛り上げるために今日は書きます

以前に少し紹介したが招待講演が近づいてきた。
発表するのはGordon Research Conference、知る人ぞ知るゴードン会議である。
そのポリアミン部門への参加である。

2年に1度開催される会議で、
チェアマンの許可を得た専門家のみが世界各国から参加できる。
そして、学会のルールとして、会議で発表されたこと、議論されたことはここだけの話であり、外部で口外してはならない。
アメリカ・ニューハンプシャー州のド田舎リゾート地に1週間泊まり込みで、
驚くなかれ、朝から夜の9:30位まで会議をやる。
つまり、専門家が最新の研究成果に関して意見をぶつけ合う恐ろしい会議である。
詳細は2年前に参加した時に紹介したので、それを参照

ゴードン研究会議 ―クローズド会議―

ゴードン研究会議 ―脳ミソ整理編―

実は2年前に初めて参加した。
その時は、勉強になったけど、色々と嫌な気分になったので、
もう2度と来ないと思ったのに...。

声がかかったのは昨年の6月。
Invited speakerとしてのオファーであった。

迷った。

非常に名誉なことであるが、
ポリアミンの研究者の殆どは我々の研究を認めようとしていないからである。

我々は、ポリアミンは健康維持、特にアンチエイジングに効果的と考えている。
事実、そのようなデータが我々のグループ以外からも出てきており確信を持っている。

一方、多くの研究者は、少なくとも2年前は、ポリアミンは悪者と信じていて、
我々の研究を否定したのは事実である。

「You are crazy 凸(`ヘ´メ)」

ポスター発表中に嫌悪感丸出しで言われたのを鮮明に覚えている。

だから、「ポリアミンと健康長寿の話」をしてくれと頼まれた時は罠かと思った。
今でもその可能性は否定し切れず不安である。
しかし、逃げるわけにはいかない。

この2年の間に我々の論文以外にも、ポリアミンの保健効果に関する論文が複数発表され状況は変わりつつあるのかもしれない。

事実、「Polyamines in New Arenas of Biology: Stem Cells, Aging and Therapy」というセクションを作り、ポリアミンの新しい機能について議論するようである。
私もこのセクションで話す。

Gordon Research Conferencesホームページ
(残念なのは初日の夜が私の発表日ということである。
英語にも慣れもできず、時差ボケ状態でのスピーチはしんどい)

実は、『彼らを見返してやろう』という気持ちを忘れないように、
私の職場コンピューターの背景は、ゴードン会議ポリアミン部門の会場である
Waterville Valley Resortの写真にしている。

20130603.JPG

お気に入りの「チョウを食べているカマキリ」の写真から変更して丸2年。
出勤日は毎日、私のウンコ色の脳ミソはその写真の刺激を受けてきた。

ということで、来週の週末にはアメリカに乗り込む。

でも、まだ準備ができていない。
日本語ならなんぼでも喧嘩できるが、英語はとても苦手である。
発表用PowerPointは余裕を持って事前に作っておきたい。

あと、実質10日間。
その内半分は外出、出張、会議、講演が入っているが、それ以外の日は準備をしたい。

気持ちを奮い立たせるために、今日はウンコ抜きで真面目にブログを書いた。

いや、失礼。
読み返すと、無意識でウンコ色の脳ミソって書いてたわ。

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