2011年06月24日LKM博士
なぜ、科学研究にはお金がかかるのか? ⑤ ―新幹線では行けない―
予算削減で飛行機は購入できなくても、新幹線なら購入できるという場合はありますね。
前々回分析しましたが、東京―鹿児島間ならスピードの問題を除けば、新幹線でもそれ程差が無かったので、新幹線で頑張ろうと思う方も多いでしょう。
しかし、荷物を沖縄に届けなくてはならなくなったらどうしますか?
新幹線では無理ですね。でも、飛行機は持っていない。
では、船舶で運ぶ手段がありますね。
しかし、船舶を動かすためにもお金は必要です。時間もかかります。
また、科学の進展には偶然の発見が重要です。
新幹線は、凄いスピードで地上を走っておりますが、歩き、自転車、車の場合とあまり変わらない景色を見ています。
むしろ早すぎて見落としていることも多いでしょう。
当然、こまかい植物の識別は不可能ですし、雲は下から綿菓子の様にしか見えません。
自分の通っている道路や線路を、上から全体像を見ることもできません。
あんな風に曲がっているのか!
あの山の反対側は町だったのか!
「次はこの道を通って、あの町に荷物を運んでみよう!」というのが科学の進展です。
予算削減は、このような機会を奪うことにも繋がり、科学の進展を著しく低下させると危惧されているのです。
もし、どこかの国がどこの領土にもなっていない資源がたくさんの島を発見したらどうしますか?
外国は科学技術研究にドンドンお金を使っているのですから、外国の研究者は飛行機を自由に使って島に入り調査をします。
日本の研究者だけ飛行機を持っていなかったら、調査すら行えません。
慌てて1年後に飛行機を買って、その島に行ったところで手遅れなのは目に見えています。
これが、"予算削減が、国益を損なう取り返しがつかない事態に陥る"と研究者が言っていたことに相当するものに近い例えだと思います。
1週間、ずっとこんな話でしたが、わかって頂けました?
漠然とでもわかって頂けるとありがたいです。
そろそろウンコ話をしたいです。