2011年02月09日LKM博士
ナナホシテントウ蛹ハプニング①
真冬の朝の畑は極寒です。
畑一面が霜柱といっても過言ではありません。
バケツに溜まっていた水の上層部は厚さ3センチ位の氷になっています。
全ての葉が凍っているように見えます。
冬の野菜が甘く美味しいのは、凍結を防止するために植物体内で糖分を産生しているからであるというのは教科書レベルで理解しておりますが、
改めて、その生命力とその神秘性を感じることができます。
と、そんな極寒の中、蛹で冬を過ごす昆虫たちも多いです。
どうして凍え死なないのでしょうか?
蛹の成分は、殆どがタンパク質だと思うのですが、野菜同様に糖分が多いとか?
多くのチョウは年に数回世代交代をするのですが、春に成虫になるタイプ(春型=蛹で越冬)と初夏以降に成虫になるタイプ(夏型:秋に成虫になるものも含む=蛹で越冬しない)と区別することが多いです。
何故、区別するのかと述べますと、
不思議なことに、蛹で越冬する春型は、夏型と翅の模様や形状などが変わることが多いのです。
私は、この現象は越冬するために体内で作られる成分の影響ではないかと思っています。
申し訳ないですが、虫好きですが専門家でないため答えは知りません。
話は横道にそれましたが、
先日、朝、畑で収穫してきた大根の葉に、ナナホシテントウの蛹がついていたのです。
そのまま研究所の外に捨てても春には羽化するでしょうが、
せっかくの機会なので、助手Kに、
「春まで置いておいて、羽化を観察するように!」
と指示しました。
羽化シーンがデジカメで撮れれば、2日分のブログネタにはなります。
助手Kは小さく2回ほどうなずき、極めて小さな声で、
「はい...。」
彼は私に逆らうより、従った方が楽であることを本能で知っているのです。
ところがです、その30分後に事態は急変したのです。
つづく