協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2010年02月15日LKM博士
インプラント手術1

インプラント手術をやってきました。
麻酔が切れて今は少し痛いですが、第一回目は1時間弱の簡単な手術でした。
その内、最初の20-30分間は口腔内を洗浄する作業でした。
口腔内の手術は、口の中に棲んでいる細菌が切り口から侵入し、炎症が起きる可能性が非常に高いようです。
それを防ぐため、舌まで念入りに消毒されました。

ところで、口の中にはどれ位の細菌が棲んでいるかご存知ですか?
プラーク(歯垢)1mg(1グラムの千分の一)中には、1億匹以上の細菌が存在するようです。
私がちいさい時は、「虫歯菌は甘いものが大好きなのでしっかり歯を磨こう」と教えられ、
シャベルや鶴嘴を持ったバイ菌キャラクターが口の中に棲んでいるイメージでしたが、
実際はそんな単純な問題ではないのです。
今では、700種類以上の細菌が複雑に絡み合いながら棲んでいて、
さらにその大半は培養(シャーレ等の上で生育させられない)できない細菌であることがわかっています。
近年は、虫歯より歯周病との関連に注目が集まっています。

結構詳しいでしょう。
口も消化管の一部で、腸と繋がっているから興味を持っているのです。
というのは建前で、
実は、理化学研究所で研究している時、私の席は、
口腔内細菌の研究をされている坂本光央博士の隣だったのです。
だから、自然と口腔内細菌の知識が増えていったのです。
坂本さんは、世界で初めて、分子生物学的手法(遺伝子を使う方法)で口腔内細菌の解析を実施された方です。
私は、この方法をウンコ用にアレンジして成果を出しているのです。
色々と教えて頂き、一緒に論文も書いたことも何度もあります。
また、このブログのファンでもあるようです。
そして、今日のブログの第2段落も、間違いが無いかチェックして頂きました。

今度、ゲストとして何か書いてもらおうかなー。

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