協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2012年10月09日
マダラスズ

鳴く虫の季節でありますが、このコオロギを知っている人は少ないでしょう。
2012100901.png

見た目の特徴は、白(灰色?)と黒の斑(まだら)模様の後足で、
そこから名前が付いたのは言うまでもない。
開発で激減している種類ではなく、
住宅地などの空き地などに普通にいるコオロギである。
しかし、この虫のことを誰も知らない。

理由は、小さいことによるのか(?)
体長6~12 mm程度。

人差し指と比較するとこんな程度である。
2012100902.JPG

例え見つけたとしても、「あっ、コオロギの子供」と思われる程度で、
一般的にはどうでも良い存在に違いない。

「あっ、見たことある」という感覚さえ、皆さん、持っていない虫ではないだろうか。
もちろん、上の写真の個体も翅の生えた立派な成虫である。

話はずれるが、
成虫に向かって、体が小さいから「子供(幼虫)」と適当に
子供に教える癖は止めるべきだ!

と全国のちびっこの親御さんには伝えたい。

話を戻して、鳴き声が今一地味であることも不利に働いている。
「ジーッ、ジーッ、ジーッ」あるいは「ビーッ、ビーッ、ビーッ」と聞こえる。
規則正しく鳴くのが特徴であるが、大して音も大きくない。
残念ながら、飼育して鳴き声を楽しむレベルには達していない。

しかし、こいつ、他の秋に鳴く虫(キリギリス、コオロギ類)には無い特徴を持っている。
年に2度繁殖するのである(寒冷地を除く)。
つまり、6月頃に成虫になり産卵し、それが産まれて再びこの時期に成虫になるのである。
したがって、初夏にも鳴いている数少ない虫なのである。

よく考えれば、少しでも目立つように、
このブログでも初夏に紹介してあげればよかったと、
反省しつつ、マダラスズの紹介を終えようと思う。

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