協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2012年02月17日LKM博士
先日発表した論文(Scientific Reports)解説します⑨ ―疲れたので最終回―

先週、調子よく書き始めたのですが、気が付くと2週間ずっとこの話題。
疲れたので今日で終わります。

大事なことは、
①まだ腸内常在菌の産生物は殆ど研究されていないという背景
②CE-TOFMSメタボロームという手法の凄さ
③こだわったウンコ抽出法
④予想以上に多くの成分が腸内常在菌の活動の影響を受けていることが判明したこと
⑤これまでの知見では解釈できない結果
ですかね。

この結果は腸内環境という特定分野だけではなく、
医学、免疫学、生理学、薬学、栄養学、細菌学など
幅広い分野に活用することができる基礎的データであることに間違いありません。

今後、色々な方がCE-TOFMSでウンコをメタボロミクス解析する時代が来ることでしょう。
我々が一番乗りしたのは気持ち良いことです。

そうそう、すでに2009年に提唱済みですが
https://lkm512.com/blog/images/2009/10/07/
https://lkm512.com/blog/images/2011/04/26/)、
ウンコをメタボロミクス解析することを
『ウンコロミクス』
と呼んでいます。
国際的に通じるように英語で「スカトロミクス」にした方が良いのではないか
とアドバイスを頂いたりしましたが、
ウンコロミクスの方が言い易く、使ってしまいます。

この論文が出たことで、
ウンコロミクスという言葉を積極的に広げていきたいですね。
これ、私の裏テーマです。

9回に渡り"ややこしい論文解説"にお付き合い下さり、ありがとうございました。
m(μ_μ)m
おしまい。

前の記事< | トップへ戻る | >次の記事