協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2016年02月17日LKM博士
イカの寿司はわさびがツーンと来るのは脂質含量が関与?

昨日の「イカの寿司だけわさびがツーンと来る」って話。

幾つかご意見頂きました。
少なくとも、この現象は私だけはないようです。

そのメカニズムまで説明してくれたのは、
ブログ番人(私のブログの中身を厳しくチェックする社員)7人衆の1人、
トモミさんでした。

ちなみに、彼女は5年程前に「脳ミソ筋肉女子」としてこのブログに登場、そして腹筋系ネタを寄稿しています。
脳ミソ筋肉女子
「何事も、継続は力なり」

トモミさんの意見では、
イカは脂分が少ないのでわさびが効くらしい。
脂がのったネタは脂でワサビの刺激成分が中和されるらしい。
脂が少ないタコや蒸しエビも同様であるというわけです。
確かに、蒸しエビもイカほどじゃないが、ツーンと来る。

脳ミソ筋肉系とは思えない無駄なく説得力のある説明。
正しい気がしますが、研究者としては、さすがに実験しないと納得できません。

さて、イカなる実験系で証明するか?

イカを5切れ(等量)と同量のわさびを準備する。
極力味のない油を、例えばサラダ油を各イカに0、1、2、3および4滴垂らして表面に塗る。
わさびを乗せて食べてツーンの度合いを確認するのが最もシンプルで正確ですかね。
濃度依存的にツーンが減ったら、この説はほぼ正しいということです。

この方法は、表面が油でコーティングされているので脂含量とは少し異なる意味合いがあるかもしれません。
その場合は、わさびとサラダ油を添加してイカを磨り潰し、
同様の試験をする必要があるでしょう。

その後は、
わさびの刺激物質が油とどのように反応しているか(付着等物理的メカニズム)
あるいは、ヒトの舌の細胞との反応メカニズムを調べないといけませんが、
それは、上記実験がうまくいってからでしょう。

さて、誰が実験するねん?

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