2011年10月27日LKM博士
ヤモリの糞
職場の玄関の壁にこのようなものが付いていました。
ヤモリのウンコです。
大きさ(1-2 cm)や形状はマウスのウンコと変わりませんので、
ネズミが出たかということが疑われたようですが、これはヤモリのものです。
証拠に白い尿酸が付いています。
ネズミのウンコには絶対についていないものです。
哺乳類や両生類では、食べたタンパク質に含まれる窒素の内、
余分なものは尿素として尿に溶けた状態として排泄します。
しかし、鳥類と爬虫類は、これを尿酸として糞便と同時に排泄します。
わかり易く言えば、鳥のウンコに白いもの、あれが尿酸です。
この排泄システムの違いは、処理に必要な水分の量が大きく関与しており、
尿素として排泄するには水に溶けていないといけないので多量の水分が必要になります。
一方、尿酸は水に殆ど溶けず、水分が少なくてもそのまま排泄できるのです。
水の確保が難しい環境で進化してきた鳥類や爬虫類は、
尿酸での排泄システムになったと言われています。
もちろん、他の理由も推測されており、
鳥類は飛ぶのに軽い方が良いのでという理由や、
両者ともに固い殻の卵を産みますが、卵の中にいる時に、尿素より尿酸の方が都合が良いという理由があげられています。
鳥のウンコの尿酸については「ウンコ爆弾」という私のベストセレクションブログでも紹介していますので、是非読んでみて下さい。
よく見ると、壁に上からスーッとウンコが壁を流れた跡が残っていますよね。
ネズミはここまで水分含量が高くありませんので、ヤモリの証拠ですね。
ヤモリは漢字では家守と書き、家の守り神とされています。
科学を信じる私ですが、これは別脳(※)。
ヤモリは家に居ないより居る方が好ましいと信じています。
※ 別脳(べつのう):私の造語。本来の考え方とは異なるが、都合の良い事象は信じること。「腹がいっぱいなのにケーキは別腹」の別腹と同じように使う。