協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2016年07月19日LKM博士
改良⇒改良⇒改良

最近、講演する時、真剣に臨んでいる。
特に、一般の方々(研究者以外)を相手にする時は真剣である。

こう書くと「これまでそうでなかったか?」と語幣があるかもしれないが、
本業は研究であり、研究者相手でないプレゼンの場合は、
依頼があれば仕方なしにやっていた。

「聴講者が、楽しく、何か感じてもらえれば十分だ。その延長で我々のヨーグルトが売れればラッキーだ」
という程度であった。
CMを流している会社ではないので、
私が研究開発しているヨーグルトの存在を一般の消費者の方々に知って頂くには、
招かれての講演は、かなり効率的であることもわかっている。

楽しんでもらうためには笑ってもらう必要があると勝手に思い込んでいた。
そのため、
「プレゼン中に1回は笑わす」という目標が、
次第に2回、3回となり、今では容赦なく5回以上は仕掛ける。

ただ、私も100回近く繰り返してくると、いよいよマンネリ化し、
私自身のモチベーションを維持するのも大変になってきた。
講演毎に違う土地に行ったり、
対象者が変わったりしているが、
それでも土日を潰して働いている私を満たす程の刺激ではない。


そんな中、私はふとしたことから視点を変えることにした。
細かいことは書かないが、「プレゼン技術を高めてみよう」と考えた。

「他の誰かにも聴かせたい!」

こう思わせるプレゼンを目指すことにした。
「面白いだけのプレゼン」からの脱却でもある

このように思ってもらうには、
私にしかできない価値のある講演でなくてはならない。
つまり、以下のように思わせる講演である。
「今日得た情報は重要なので誰々に伝えたい! でも、私ではうまく伝わらない。LKM博士に来てもらわないと!」

それからは手探りで色々改良している。
講演前の移動中は、特に前回の反省点を考慮して改良している。
飛行機であろうが、新幹線であろうが、全く寝ずに考えている。

聴講者との見えないやり取りが重要なので、
スライド(パワーポイント)自体に重点を置くのは止めた。
敢えて言うなら、スライドと私の一体感で相手に伝えるのである。
時には、スライドが私のトークを効果的に誘導し、
時には、私のトークを受けてスライドが脳裏に情報を刻み込む手伝いをする。

まだ、よくわからないが、少しずつ手応えをつかんでいる。
改良、改良、改良、しばらく続けてみる...


先日、講演した翌日に、それを聴いた方から次の講演の依頼があった。
ちょっと嬉しかった。

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