協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2020年02月17日LKM博士
解説記事が掲載されました (New Food Industry)

New Food Industry 1月号に依頼された解説記事が載っておりました!
デスクに埋もれており、先日、気が付きました。

昨年、眼科専門の国際ジャーナルThe Ocular Surfaceに掲載された論文を日本語で解説して欲しいとの依頼を受けて書いたものです。

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腸内細菌の水素ガス産生を促す乳飲料が、
パソコンやスマートフォンの画面を長時間見る人の涙の安定性を向上させることで、
ドライアイ予防に有効であるという内容です。

涙の安定性が向上するというのは、眼球の表面を涙の膜で覆っていられる時間が長くなるということです。
ドライアイの患者さんは5秒以内に涙の膜の一部が乾き始めるのですが、
そうなるまでの時間が長くなるのです。
目薬の対症療法とは違い、涙の質が変わるわけですから、水素ガスが眼の細胞に作用して効果を発揮していると推測されます。
詳細なメカニズムはもっと研究が必要です。

重要ポイントのみに絞って解説しましたので原著論文よりわかり易いと思います。

ドライアイはうつ病や睡眠障害にも繋がることが知られており、軽視するのは禁物です。
興味がある方は、一読下さい。

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