協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2020年02月27日LKM博士
総説が掲載されました(Biological and Pharmaceutical Bulletin)

日本薬学会の学術誌『Biological and Pharmaceutical Bulletin』のCurrent Topicsに私の研究を紹介する機会を頂きましたので、執筆致しました。

今回のトピックスは、Challenges in the Control of Environmental Pathogenic Microbesということでした。
直訳すると「環境病原性微生物制御への挑戦」でしょうか(?)
若干私の研究と異なりますが、環境微生物を制御する挑戦であることは合致し、薬学分野でも興味深い研究なのでということで依頼を受けました。

タイトルはこれです。
Prevention of atherosclerosis by the induction of microbial polyamine production in the intestinal lumen
(日本語訳:腸管内での細菌由来ポリアミン産生誘導による動脈硬化予防)

序盤に、ポリアミンの機能を概説し、その後は私が腸内細菌を利用してポリアミンをたくさん生成させて生体に供給する技術創出についてと、その技術を用いて実施した動物実験および臨床試験の結果をまとめました。

かなり真剣に書きましたので、私がやって来たことをほぼ完全網羅している内容になります。 現時点ではベスト版!

どなたでもPDFで読めますので、興味ある方はご一読願います。英語やけど・・・
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bpb/43/2/43_b19-00855/_article/

このCurrent Topicsのオーガナイザーは明治薬科大学の杉田隆教授です。
実は、杉田さん(敢えてさん付けで書かせて頂きます)は、私が20年位前に私が理化学研究所JCMでウンコ実験を習っていた時、居室で背中合わせに座っていたのですね~。
勢いよく立ち上がると、ガチンと椅子の背中が当たる位置関係。
杉田さんの猛烈なスピードでキーボードを叩く音と、それに合わせてモニター上に現れる英語文章(当時の私にとってはアルファベットの羅列だった)は、論文投稿をしたことが無かった私には衝撃的で、異次元の世界に感じられ、強烈に記憶に残っています。
先生は真菌を専門に研究されており研究で絡むことはなかったですし、今でもほぼありませんが、現在私が進めている研究を評価して頂いているようで、嬉しい限りです。

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