協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2012年11月06日実験器具・機器シリーズ
お世話になっている実験器具・機器シリーズ11 ―ピペットチップの入れ物―

前回紹介した微量液体の定量に使うピペットチップの続きです。
お世話になっている実験器具・機器シリーズ10

チップを使う作業で、最も気を付けるのはコンタミ(汚染)ですから、
いちいち手で新しいチップをピペットの先に装着するのは厳禁です。
こんな箱に入れて使っています。
20121106.JPGこのように殆どが8×12=96本単位になっています。
もちろん、チップのサイズ毎に別の入れ物があります。
この容器ごとオートクレーブ滅菌できますので、微生物の実験でも使えます。
参照:オートクレーブ

とにかくチップは大量に使うので使い捨てです。
学生の時は、大概の研究室では下っ端の3年生とか4年生が専用の装置で洗浄して、
使い回していましたが、企業では使い捨てです。
ですから、会社に入った時は衝撃的でした。

1本、0.1~0.2円程度(もっと安いもの高いものもあると思う)ですから、
これを洗う人件費や、洗浄不十分によるリスクを考えると、
洗浄するという選択肢はあり得ません。

この入れ物にチップを詰めた状態で販売されていますが、それは少々お高いので、
この研究室では、チップのみを新品で購入し、手作業で詰めています。
各自この入れ物を10個位キープして頑張っております。

学生の時、時々新品チップをおろすのですが、
それをアホな先輩がわざわざ一度洗浄して使っていました。
「未開封の状態がベストな状態なので、それはチップを汚す行為だ」
と何度か文句言ったのですが、聞く耳持たず。

そのアホな先輩もある企業で研究をやっている(いた?)ようですが、
最近は全く学会等で会わないですね。
汚いチップでやっているから成果が出なかったのでしょうかね。

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