協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2015年09月30日
内臓は嫌いだそうです

フタモンアシナガバチが青虫の肉団子を作っていました。
(腹部の黄色の2つの紋が種判別のポイント)
150930-1.JPG

青虫を噛み砕き肉団子にして、
巣に持ち帰ろうと飛び立つ直前です。

実は、この肉団子、高タンパク質のごちそうです。
あらゆるイモムシは筋肉の塊であると表現して間違いないと思いますが、
(触ったらわかります。絶妙のプリプリ感で筋肉の塊であることが。)
この筋肉のみを削ぎ取って団子にしているからです。

内臓はお嫌いなご様子。
決して団子には入れません。
苦いのでしょうか?

実は、この写真にも内臓はばっちり写っています。
生命の営みではありますが、ある意味、虐殺現場なのであります。

赤い丸を入れました。
150930-2.jpg

僅かに筋肉部位(明るい緑)がまだ少し残っていますが(後で取りに来る)、
濃緑色部位は全て内臓です。
器用に筋肉のみが剥ぎ取られているのが分かると思います。

マウスの腸を取り出すことが仕事柄多いですが、
脂肪組織等が周囲に付着しており、これを取り除き綺麗な腸組織にするのは、
ピンセットとはさみを使って結構大変な作業です。
アシナガバチを手なずけて、腸のクリーニングに使えないかと思う今日この頃です。

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