2013年09月02日虫
放置飼育(キアゲハ)
チョウの幼虫は偏食で大食漢なので、
捕獲して飼育するより、餌となる植物に放置して観察するに限る。
アゲハチョウやクロアゲハのように、
柑橘類の大きな木に棲む種類なら見失うこともあるが、
キアゲハはセリ科の植物を好むので、
ニンジンやパセリに産み付けられた卵はその植物体で生育し、
見失うリスクは少ない。
自宅のパセリに発見したキアゲハが成虫になった。
朝、玄関をドアを開けると私に驚いたのかバタバタ羽ばたきだした。
しかし飛べない。
羽化して間もない時だったようである。
まだ蛹に掴まっていた
キアゲハの上方に蛹の抜け殻があるのにお気付きであろうが、
ちゃんと見たい方のためにアップ写真を提示しよう。
ちょっと落ち着いたところを撮影。
綺麗である!
単純に進化論と言われても納得できない「模様」と「色使い」。
そして翅の形も飛翔の効率性を追及したとは言い切れない、
飾りの様な尾状突起(後翅の後部にあるでっぱり)。
チョウの美しさを楽しむには羽化した直後に限る。
ちなみにこの1個体に食べ尽くされたパセリはこれである。
蛹期間中に少し芽が出てきたが、ほぼ壊滅状態。
殆どの個体はこれだけ食餌を与えても、
いつの間にか羽化して去って行く恩知らずであるが、
成虫になった姿を見せてくれるとは、なかなか親孝行なやつであった。
おかげで遅刻しそうになったが...。