2011年07月19日虫
オオタバコガ
聞き慣れないカタカナタイトルから虫の話というのはわかった方が多いと思います。
最後の文字が"ガ"なので、多くの方の予想通り蛾の話です。
ですから、蛾が苦手な方は注意と言いたいところですが、
今日は蛾嫌いの方より、イモムシ嫌いの人の方が注意が必要です。
これ、「野菜作っています」シリーズで紹介しようかと迷ったのですが作物害虫なのです。
タバコガというタバコの葉を好むガの仲間で、タバコガとオオタバコガの2種類が作物に被害を出します。
特に、オオタバコガは、1994年に大発生して以来、ナス科、ウリ科、アブラナ科、マメ科、イネ科など、殆どといっても過言でない広範囲な作物に容赦なく被害を出す大害虫となっているようです。
その特徴はかなり悪質で、果実、茎、結球などに潜り込み食い荒らす手口です。
つまり、トウモロコシの皮を剥くと・・・
こんな具合に入り込んでいるのです。
穴が開いたトマトを見つけると・・・
中にいるんです。トマトの場合、侵入時の小さな穴がポツンと開いているだけのことが殆どで、収穫まで気が付かないこともあります。
茎に侵入されると・・・
その上部は枯れます。侵入した穴がわかりますか?
昆虫少年だった私は虫のオーラを感じるので被害を最小限に抑えることができますが、一緒に農園をやっている方の中でも虫オーラを感じない方は、被害を受け易いようです。
そして、こいつの難儀なところは、あまり薬剤が効かないのです。
といいますか、植物体の中に潜り込んでいるので、薬をかけようにもかけられません。
若齢期は潜り込まずにウロウロしていることが多いので、その間に発見するしかありません。
是非、このブログで農家の方の苦労を理解して下さい。
ちなみに成虫はこれといって見栄えしないしょぼい"ガ"です(蛾好きには怒られる...?)。
もし気付かずに、幼虫入りトマトをガブッと食べるのを想像すると怖いですね。
まあ、肉食昆虫の気分を味わったと思えば良いことですが。