協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2012年03月05日
啓蟄(2012年版)―新参者で祝いましょう―

このブログでは、毎年きっちりと祝う啓蟄

2010年啓蟄
2011年啓蟄
虫達が活動し始める日といわれております。
私の中の虫暦は、啓蟄を新年度初日と設定しています。

ということで、今年も昨年紹介し忘れていた虫の登場で祝いましょう!
実際は紹介し忘れていたというより、紹介できなかったのです。
名前を知らない昆虫でしたから。
その虫はこれ(↓)

20120305.JPG

マツヘリカメムシといいます。
昨年10月28日、東京都西多摩郡日の出町の研究所の玄関で発見し、
細身で模様が綺麗なカメムシなので撮影したものの、ずっと名前がわからなかったのです。
先週、Twitterで問い合わせ、やっとカメムシが得意なフォロアーに教えてもらえました。

名前がわからなかったのも当然といえば当然。
こいつ、新参者なのです。
北米西部原産の外来種のカメムシで、
日本で初めて発見されたのは2008年3月26日、東京都小金井市のようです。
(全然関係ないですが、この日は私の誕生日。縁を感じます。)
それから、東京都を中心に周辺の県などでポツポツと報告例が上がり、
どうやら関東一帯へ広がりつつあるようです。
そして昨年、東京都西多摩郡日の出町にも登場。
おそらく、ここ日の出町での発見は、これが最初のレポートだと思います。

マツ類の新芽や新果に口を挿し吸汁し、寒さにも強く冬でも活動している様子で、
もしかしたら今後、マツに被害が出るのではないかと心配されている種のようです。

とはいえ、彼らに罪はなく必死で生きている訳で、
どう接して行けば良いのかは非常に難しい問題ですね。
本年度は、外来昆虫という難しいテーマでスタートを切りました。

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