協同乳業研究所 農学博士 松本光晴のブログ

ビフィズス菌LKM512研究スタッフ松本光晴博士が
お腹のためになる情報をお届けします。

2013年11月19日ウン小話
ウン小話33

ウンコを使った新規実験を検討中である。
我々の様に、「ウンコ中の腸内細菌が何を作っているか?」
というテーマの場合、
その実験工程で、「ウンコ培養」が入ることが多い。

簡単に「ウンコ培養」というが、
採れたてウンコを瓶に詰め、酸素を抜いて(※)、きっちり蓋を閉め、
37℃で24時間程(実験に合わせるので時間は変動)保温するのである。

※大腸内は無酸素状態(嫌気)なので、殆どの腸内細菌は酸素に弱く、
酸素が存在する環境下では死んでしまい実験できなくなる。

新規実験ということもあって、チームメンバーが全員揃い、
24時間培養させたウンコ瓶の開封(中味を使った実験)に立ち会った。

ウンコ臭には慣れている我々であったが、
その瓶の中から漏れ出てきたニオイは臭かった。
僅かしか漏出していないが臭かった。
マイルド系のニオイであったが臭かった。

同席していたウンコど素人の機器メーカーの方は、思わず、
「このサンプル、何ですか? ・・・臭いです・・・」
顔を背けている。
本来、客である私達にそんなことは言ってはいけないはずであるが、
思わず声になってしまったようである。

親切にウンコを提供してくれたスタッフは、孤軍奮闘、
「そんなことないですよ~。大して臭くないですよ~。」

いや、
「くさいものは、くさい」

但し、チームのためにウンコを提供してくれた勇気ある行動には心から感謝している。

サンクソ ベリー ウンチ!

そもそも誰のものを培養しても臭い。
お礼に、今度、私のウンコ培養物を嗅がせてあげようと思う。

おしまい。

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